これは、「コールマン石」と呼ばれる、主にアメリカで採掘されるホウ酸塩鉱物。
ホウ酸と言えば、今、福島原発でウランの核分裂抑制の目的で散布されていますが、私たちになじみのホウ酸と言えば、目薬や洗浄・消毒がすぐに思い当たります。
そして、あぁあれね、と言うのが
「ゴキブリ団子」ですね。
ゴキブリ団子はタマネギにホウ酸を混ぜた物。
ゴキブリはホウ酸が入ったタマネギを食べると、死んでしまうのです。
「そうか、あのしつこいゴキブリが死ぬくらいだから、ホウ酸て猛毒なんだな」
と思ったら早とちりです。
実はホウ酸の主元素:ホウ素は、46種有る必須栄養素の一つで、人にも植物にも不可欠であり、骨粗鬆症のサプリメントなどにも含まれており、人や犬などのほ乳類では、腎臓で分解されて過剰摂取分は全て尿として体外に排出されるため、安全なのです。
もちろん、どんな物でも過剰摂取は害があります。
ホウ酸の致死量は成人で15~20g、子供で2~6gと言われています。
コーヒーに含まれるカフェインの致死量は3~10g、
塩が30~300g、
醤油が150~1500ml、
と、食品であっても過剰摂取は害があります。
これらと比べ「絶対に安全」と言えるかどうかの判断は、お読みになった方の判断にゆだねるとして、ホウ酸の粉末若しくは凄く高濃度の水溶液を一度に摂取しない限り、と言うよりも、そのような状態になっていない限り、ホウ酸は安全と言って差し支えないと私は思います。
(そうでなければ小学生の実験に使ったりはしないでしょうけどね)
さてこのホウ酸、上記の通り腎臓を持たないありとあらゆる昆虫は、体内にホウ酸が入ると、代謝に必要な物質(補酵素)と結合する事で代謝がストップし、結果細胞そのものが餓死します。
こうして死に至るわけです。
これがゴキブリ団子の原理です。
あらゆる昆虫に効くと言うことは、そう、住宅の天敵シロアリ(自然界では貴重な分解者ですが)にも効果抜群なのであります。